暑い毎日 補気薬の注意点
2022年 07月 02日
ここ数日猛暑が続いていますが皆様体調はいかがですか?
こんなに暑い7月のスタートは思い出せないのですが、本当に心配になる暑さです。
ところで、夏になると毛穴が自然に開き、気が漏れ出ていってしまうために、
「補気」をしておくことは大変重要なことになります。
気の役割は、血や水を動かす、温める、防御する、気化、固摂(毛穴などを引き締める)
があります。気がないと疲れたり、冷えたり、感染症になりやすかったり、尿や汗が
うまく止まらなかったりと、体調に様々な変化をもたらします。
よく夏に使われる処方として「生脈散」(麦味参顆粒)があります。
なぜそれがよく夏に使われるかというと、補気作用の強い人参、
汗を引き締め、強心作用もある五味子、肺に潤いを持たせる麦門冬を使っているので
夏の暑さから心臓や肺を守りながら気を補うことができるからです。
ただ一方で、人参の暑さによって、イライラがひどくなったり、躁病を悪化させる
こともあります。また上半身に熱が溜まって抜けない感じがあるような方には
少し注意をして使うことをお勧めします。
色々と広告は出ていますが、全員に合うわけではありません。
きちんと見極めて薬を選ぶことは大切です。
お客様の中には、夜の服用で余計に興奮してしまい眠れない、動悸のする感じが
あるという方も聞いたことがあります。
ですので合わない方には、クールダウンをしながら補気のできる「西洋人参」をお勧めします。
より生脈散に近づけるには、烏梅の入ったものもあります。
熱中症気味で、頭や体に熱がこもる感じのある方はぜひこちらを服用してください。
特に抗がん剤の治療中や、病後の方は夏の間は西洋人参で補気すると良いですよ!
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by touendou
| 2022-07-02 15:45